【燦を手に】


咽ぶくらいの
鱗粉にまみれ
向かい合い
差し出した腕に
絡みつく魔笛

何日も陽に
当たっていない
青黒く筋ばった
憤怒の固まりを
弧に描く空中散花

口も耳も焼失した
脂ぎった肉片が
狂い咲くのは
地球の自転に
斜に構えた焦燥

沸き立った心象を
指ですくい取り
蜜に酔う96度で
阿片に堕ちるは
切り立つ崗の刹那

燦を手に燦を手に
巡礼者が天を挿し
暗雲に祈り捧げる
燦を手に燦を手に
光の襞充ちるまで



MASOO IIMURA 1:50 5.9.1997




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