あのときよりもっと
シームレスのストッキングを履いて
すんなりと伸びた足が遠ざかっていく
見送る背中に軽い足音が近づいてくる
靴の形・色・素材を思いめぐらしてみる
人の底が見えると一瞬にしてうつろで
覗き見も露悪もないまぜに噛み砕く
決定的に歴然と投げ出された足が
つぼ心得た配送人によって担がれる
あちらからこちらまで進みゆくうちに
心変わりはしないだろうかと真顔で
どうせなら
えへらえへら音を立てながら壊して
釘打ちつけた箱ごと抱きしめて潰して
MASOO IIMURA 10:45 3.26.1998
|
目次
|
前の雫【さらさら さら ら】
|
次の雫(目次)
|